第47回 2026年5月

仕事ではパソコンを数台使っていますが、20数年ほど前にそれぞれを【サーバー】でつなぎ、ネットワークを組んでファイル共有などをできるようにしましたら、仕事が格段にやりやすく変わりました。
言わずもがな、ですが、サーバーとは、現代にはなくてはならないものですね。皆さんの中にもお仕事などで使われている方がいらっしゃると思います。
日々、その便利さの恩恵を受けているサーバーですが、百貨店など、全国のあちこちにお邪魔する催事では、主催者が【サーバー】の役割をしているなと感じます。
その場合、五勝手屋はネットワークにつながる端末です。五勝手屋が単体で何かやろうとしても結果は想像の範囲ですが、そこにサーバーの存在があって彼らの企画やアイディアのもと、そのネットワークの中に組み込まれると、思いがけない可能性が広がったり、お客様をはじめ思いがけない出会いに恵まれたり、さまざまなことが生まれます。

と、堂々と語っていますが、実はそうした考えに至ったのはつい先月のことです。
前回の連載でお話をした、函館 蔦屋書店で南北海道の老舗企業だけを集めた催事に出させてもらったのですが、そこで五勝手屋の10年先輩・千秋庵総本家さんが中心となって、イベントを見事に取りまとめてくださいました。
おかげさまで大盛況、非常に楽しい時間を過ごして参りました。その時間の中で、千秋庵さんの采配ぶりから【サーバー】というキーワードが浮かんだのです。
これまでさまざまな催事にお邪魔して、楽しく商売をさせてもらってきましたが、そうした役割の方の存在に気づかずにいました。けれど、中心となるサーバーがあって、そこにつながっているお陰で五勝手屋の魅力を引き出してもらい、イベント自体も惹かれるものに仕上がっていたのです。
ちなみに会社では、代表である私がサーバーとなって指揮をとる役割ですが、五勝手屋が催事などでその役をやるのは得意ではありません。お祭りに仕上げることが苦手であり、魅力的な企画をつくる自信もありません。
私どもとしては、あくまでもお菓子づくりに徹し、個々のお客様に接するイチ端末としてサーバーに光らせていただく、その役に徹しています。

蔦屋書店の催事は、千秋庵とのコラボブランド『千五百秋 ちいほあき』として参加。
『千五百秋 ちいほあき』は日本書紀からで、限りなく長い年月を意味する言葉。老舗が積み重ねてきた時間、そしてこれから先へと続いていく時間。その“重なり”を銘にしました。
改めて蔦屋書店の催事では、サーバーとなってネットワークを組んでくれた方々に感謝しています。パソコンの世界でその存在は仕事が効率的になるという利点を持ちますが、人の世界に置き換えると、さまざまな人がつながることで楽しさや出会い、予想もしなかった新しい価値が生まれます。
五勝手屋はこれからもいろいろなサーバーの方のお世話になっていきますが、魅力あるお菓子屋としてお客様に接することができるよう、イチ端末として、しっかりと精進していきたいと思います。